1969年、ゼニスとモバードとの協力事業によりクロノグラフと自動巻を合体させたエルプリメロ(キャリバーPHC3019)が完成しました。
手巻クロノグラフは1940年代にピークを迎えています。
自動巻は1950年頃から本格的な製造が開始され、1960年代にピークを迎えました。
この2つが1969年になり合体に成功したのです。
同時期に他社からも自動巻クロノグラフが発表されましたがピラーホイールの廃止やマイクロローター等のトラブル続きで短期間で製造中止に追い込まれました。
エルプリメロは最高の自動巻クロノグラフとして評価されましたが奇しくも同じ1969年に開発されたクオーツ式時計の台頭により、機械式時計は衰退し製造中止になりました。
その後、機械式時計の価値が再認識され、違いのわかる人達の間で愛好されてきました。
1990年代から続々と発表される機械式クロノグラフが1940年代に廉価版として不評だったピアスと同様の垂直クラッチを採用し、分解調整が不可能でアッセンブリー交換しなければいけないのに対し、熟練した職人を必要とはしますが調整可能な従来からの水平クラッチを採用し続けています。
アッセンブリー交換をしなければいけない時計はクオーツと同様、メーカーの部品供給がストップすればその時点で修理不能になります。
ゼニスは熟練した職人の手で修理すれば、末長く使用する事が可能です。
こうした理由から当店では無名だった1993年からゼニスを自動巻クロノグラフの最高傑作としてお勧めしてきました。
ゼニスが最も努力をしていた1990〜2005年頃までの時計をアンティーク ゼニスとして取り扱う事にしました。
販売したゼニスの修理は当店で適正価格で行いますので御安心下さい。
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