世界最大の時計見本市バーゼルワールドも参加メーカーの減少により転換期を迎えている様です。
1970年以降長期に渡り、クォーツ時計に市場を奪われたスイス機械式時計メーカーは撤退に追い込まれました。
その後、高級なファッションブランドや大きな投資グループ等により、休眠していたメーカー名を再使用し、復活しつつあります。
広告に多額の費用を掛けたり、スイス時計が最も華やかだった1930〜70年代のデザインを復刻させる事が復活の条件になっています。
ただし復刻版は現在のデカ厚高額ブームの影響を受け、オリジナル当時の30〜36mmを大幅に上回る40〜45mmの懐中時計と同じ大きなサイズでがほとんどです。
この様な状況の中で、当店の取り扱い基準に合格した時計が復活しました。
中堅メーカーのグリシンが新発売したエアマン No.1シリーズ 36mmです。
直径は36mmで、綺麗な曲線のプラスチックガラス、コストが掛かるカーブ付文字板、厚みを感じさせないケースも忠実に復元しています。
そしてさらに特筆すべき点は、当時は開発されていなかった単独で操作出来る24時間(GMT)針の採用により、短剣は判りにくい24時間表示ではなく一般の時計と同様の12時間表示に改良した事です。
新たに追加されたGMT針をリューズでクイックチェンジ出来るSW330-1のムーブメントの採用により、時刻表示が読み間違えがなくなると共に、オリジナルの2ヶ国表示よりも多く、3カ国の時刻が判る画期的なワールドタイムに進化しました。
さらにサイズも1953年に発売されたままのサイズ36mmで、当店が待ち望んでいた理想的なワールドタイムが誕生しました。
限定1000本の製造です。
エアマン No.1シリーズは1953年の第1号機(No.1)をそのまま復刻したという意味で銘名されました。