今回、太安堂本店では4年ほど前から注目していた シチズン クラブ ラ メール(CLUB LA MER)の取り扱いを開始しました。
その理由は2つあります。
1つ目の理由として.ラ メール(LA MER)はフランス語で『海』という意味です。
当店は東西共に海に面した横須賀の地で1901年に創業しました。
店から100m離れた場所に旧横須賀軍港があり今でも海上自衛隊とアメリカ海軍の日本最重要港になっています。
当店より徒歩1分程のヴェルニー公園より海上自衛隊横須賀地方総監部や米軍横須賀基地が望め、潜水艦や日本やアメリカの船、タイミングにも寄りますが外国籍の船も停泊しているので訪れる度に景色が違います。
ヴェルニー公園の隣りに2020年にリニューアルオープンしたコースカ ベイサイドストアーズ(旧ダイエー、イオン)があり、その近くの桟橋から軍港めぐりの遊覧船も運航されています。
海上自衛隊の潜水艦、米軍のイージス艦や原子力空母等を更に間近で眺める事が出来ます。
南に歩いて約25分程の三笠公園には世界三大記念艦の『三笠』も保存され、東京湾唯一の自然島『猿島』へは三笠の近くから船が出ています。
その先のうみかぜ公園からは猿島が望めます。
さらに南下し、三浦市には海水浴の最盛期に江ノ島や鎌倉を越える年間1000万人の海水浴客を集めた『三浦海岸』があります。
西に目を移すと葉山町の『長者ヶ崎』から南の『秋谷』までは店主栗崎賢一が日本の南フランスと称するオレンジ色の屋根の家が並ぶ海岸線があります。
その秋谷には富士山の絶景を望む『立石公園』もあります。
京浜急行は1954〜1968年、品川→浦賀間に週末特急として土曜日に運行され、名称も『ラ・メール号』と称されていました。
品川、横浜、金沢文庫、横須賀中央、終点の浦賀にしか停車しない超特急で1956年からはボックスシートの高性能な初代『700形』(のちに二代目600形に改番)が投入されました。
当時子供だったので『ラ メール』の意味が解らず父がスープから作ってくれた『ラーメン』だと思っていましたが、数年後フランス語で『海』を意味すると聞いてようやく理解出来ました。
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2つめの理由は文字板の頂点に『XII』のローマ数字が記されています。
奇しくも当店は2021年に創業120周年を迎えます。
自称電話番号研究家でもある店主は1996年の新店舗建築の際に046-822-1200番の貴重な電話番号を獲得する事が出来ました。
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以上の『海』と『XII』の2点から取り扱いを決意しました。
実は5万円以内で販売できる小径(38mm以下)と自動巻時計を探し続けていた当店は4年前のシチズン・セイコー・オリエントの三社が合同で開催する展示会でこの時計の見つけ、発注を試みていたのですがその頃はシチズンとの取引が無かったので断られていました。
昨年から精度で世界の頂点を極めた『ザ・シチズン』の取り扱いに力を入れている為か、シチズン クラブ ラ・メールも取り扱い可能になりました。
お求め易い価格ですがブランド名にとらわれず、品質、サイズ、デザイン、適正価格にこだわった時計のみを販売するという店主の方針に合致した時計です。
初代クラブ ラ・メールは1984年〜1994年まで製造され、クォーツを中心に銀ケースや手巻等、伝統的な時計で当時としては比較的高額な30,000〜40,000円で人気がありました。
2代目クラブ ラ メールは2016年11月に自動巻ムーブメントを使用した伝統的な名デザインで復活しました。
ムーブメントの品質は1965年に開発され、高級スイス時計の巻き上げ方式を取り入れた大ヒット商品クリスタルセブン キャリバー5200の流れを受け継いだカレンダー付Cal.8211とカレンダー無しCal.8229を使用しています。
サイズは腕時計サイズの許容内の38mm、流行に左右されにくく飽きが来ないデザイン、5万円を下回る価格。
全ての点で合格しています。
これらのムーブメントは信頼性もあり、お手頃な価格なので世界中の時計メーカーに採用されています。