1960〜70年代、日本で最も有名なスイス高級時計はオメガでした。
ローレックスと並んで高級品ではあるが最高級品に及ばなかった点は角穴車が字板の上に配置されている事です。
最高級品は機械式時計で最も力が加わる香箱芯(ゼンマイ芯)の両端を上下のプレートで支える事により力の負荷を軽減させ耐久性が増加します。
キャリバー20Fはオメガの数多くのキャリバーの中で頂点に輝く超希少な存在です。
時計は丸いパーツを採用せざるを得ないのですがパーツを上手く配列し、耐久性を落とす事無く長方形のムーブメントに仕上がっています。
無理に配置し、丸穴車と角穴車の間に中間車を入れるメーカーもありましたが中間車の軸が細くなりゼンマイ巻上げ時のトルクに耐えられなくなり磨耗し易くなり修理が難しく、今日ではパーツもなくなってきて修理不能のケースも増えてきました。
角型ムーブメントの利点は長方形ケースの小型化にあります。
丸型のムーブメントを角型ケースに納めようとすると横幅が大きくなり正方形か大型の長方形ケースになってしまいます。
小型の長方形ケースに丸型のムーブメントを採用する場合は小さなムーブメントを採用しなくてならなくなります。
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