インターナショナルは1938年に初めて中三針(センターセコンド)のキャリバー61の開発に成功しました。
従来の小秒針(スモールセコンド)の3番車の芯を延長し、出車をはめ込み、出車が2番車の中心をくり抜き取り付けられた秒針と接続する。
ここにセンターセコンド(中三針)を取り付けるというのが他社の構造でした。
こうすると3番車の出車、4番車の芯とそれを規制する押さえバネが追加されているのが判ってしまいました。
建物に例えると元の部分と増築した部分が一目瞭然で判ってしまうのと同様です。
これを根本的に解決したのがキャリバー61です。
3番車の歯車の直径を調整し、4番車のカナと同時に秒針カナと噛み合わせる、こうする事により出車は廃止し、秒針カナ押さえも目立たなくなる。
地味ではあるがインターナショナルのみが完成させた素晴らしい構造で、技術者を感動させる世界一の中三針といえるでしょう。
製造個数も非常に少ないです。
太安堂本店 046-822-1200(代)
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